思い出のクロスプレー

巨人9連覇中の日本シリーズで

1969年の日本シリーズ、巨人対阪急戦で記憶に残り、そして何か割り切れない思いが今も続いているシーンがあります。

そう、巨人の土井がホームに突っ込んで、阪急のキャッチャー岡村によってブロックされ、こらあアウトだわと皆が思ったら、主審がセーフとしたあれです。

岡村激怒、主審を小突いて日本シリーズ史上初の退場となったわけですが、翌日のスポーツ新聞にはなんと、土井の左足のスパイクがホームプレートに届いている写真が掲載され、「おお、審判はよく見てるなあ。なるほどセーフだ」ということになり、名ジャッジだったということで語り草になっとる訳です。

あの写真はセーフを証明しているか?

しかしですよ。当時、私は田舎のご多聞にもれず巨人ファンでしたが、足が届いている瞬間があるからといって、セーフとはかぎらないではないかとずっとモヤモヤしており、今もモヤモヤしてるんだわ。

なぜって、足がホームプレートにタッチしたのが、岡村捕手がタッチする前だってどうして言えるの? 足が入ってたって、その前にタッチしてたらアウトではないか。

当時の映像は今みたいに多くの角度から撮ってない(涙)

当時のテレビ映像は今みたいにいろんな角度から撮ることはしてなくて、事実再生されるのはバックネット側からの映像だけ、それを見ると確かに正面から入ってくる土井選手を岡村捕手がブロックで跳ね返してるとしか見えない。

土井の足が入り込んだのが、あの強力な岡村のブロックの際のタッチより前か後か、今となってはわからない。しかし、なるほど名ジャッジという、セーフが真実だったという大勢の見方なのは、今もって腑に落ちないのであります。

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